【圧着スリーブの種類】P形・B形・E形・CE形の違いと圧着端子R形・Y形の選び方

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電線同士をつなぐ圧着スリーブ(P形・B形・E形・CE形)と、電線を端子台につなぐ圧着端子(R形・Y形・TC形)の種類を一覧にしました。記号ごとの形状、接続の仕方(重ね合わせ・突き合わせ)、主な用途、対応する圧着工具の区分がわかります。後半はP2やR2-4といったサイズ表記の読み方と、用途別の選び方です。

圧着スリーブ・圧着端子の種類 早見表

記号 名称 形状 接続の仕方 主な用途 圧着工具の区分
P形 Pスリーブ(裸圧着スリーブ・重ね合せ用) 短い筒 重ね合わせ。複数本を束ねて圧着 盤内・機器内の電線同士の接続。サイズが違う電線も可 裸圧着端子用
B形 Bスリーブ(裸圧着スリーブ・突合せ用) 両端が開いた筒 突き合わせ。両端から1本ずつ入れて2回圧着 電線を直線に延長する接続 裸圧着端子用
E形 リングスリーブ(裸圧着スリーブ・終端重ね合せ用) 短いリング 重ね合わせ。主に単線を束ねて圧着 屋内配線のボックス内接続(VVFなど) リングスリーブ用(JIS C 9711・黄色グリップ)
CE形 閉端接続子(絶縁被覆付) 片側が閉じた帽子形 重ね合わせ。束ねて差し込み、絶縁体の上から圧着 信号線・機器内配線の細い被覆線 閉端接続子用
R形 丸端子(裸圧着端子) 先端が閉じた輪 端子台のねじに固定 電源配線・ブレーカーなど抜けてはいけない箇所 裸圧着端子用
Y形 Y端子(先開形) 先端が二又 端子台のねじに固定 計装機器・リレー・信号線など着脱が多い箇所 裸圧着端子用
TC形 棒端子 棒状 差し込み式の端子台に挿入 より線を差し込み式の機器につなぐ(フェルール端子は別製品) 裸圧着端子用

記号と名称はJIS C 2806(裸圧着スリーブ)・JIS C 2807(閉端接続子)・JIS C 2805(圧着端子)によります。Y形とTC形はJIS C 2805の種類表にはなく、メーカーの呼び名です。

この記事の内容
  1. 圧着スリーブの種類(電線同士をつなぐ)
  2. 圧着端子の種類(端子台につなぐ)
  3. 絶縁被覆付の端子とスリーブ
  4. サイズ表記の読み方
  5. 選び方
  6. 関連記事
  7. 参考資料

圧着スリーブの種類(電線同士をつなぐ)

裸圧着スリーブは、機器内配線や屋内配線で電線同士を接続する部品です。JIS C 2806がB形・P形・E形の3種類を規定し、絶縁被覆付のCE形はJIS C 2807で別に規定されています。

Pスリーブ(P形)とは

裸圧着スリーブP形
裸圧着スリーブP形

P形は複数の電線を束ねて圧着する重ね合わせ用のスリーブです。B形と違って異なるサイズの電線も接続でき、束ねた電線の断面積の合計からスリーブの呼びを選びます。断面積が大きくなる分、大きな圧着工具が必要になります。

Bスリーブ(B形)とは

B形は2本の電線を突き合わせて直線に接続する突き合わせ用のスリーブです。両端から1本ずつ電線を入れ、両端を1回ずつ計2回圧着します。両端が同じ穴径なので、つなげるのは同じ呼びの範囲に入る電線同士だけです。

リングスリーブ(E形)とは

E形は屋内配線のボックス内で、VVFケーブルなどの単線を束ねて接続する終端重ね合わせ用のスリーブです。第二種電気工事士の技能試験で使う圧着接続がこれになります。JIS C 9711に適合したリングスリーブ用工具(グリップが黄色)で圧着し、スリーブに○・小・中・大の圧着マークが刻印されます。

閉端接続子(CE形)とは

絶縁被覆付閉端接続子CE形
絶縁被覆付閉端接続子CE形

CE形は片側が閉じた帽子形の接続子で、束ねた被覆電線を差し込み、絶縁体の上から圧着します。信号線のような弱電の機器内配線で使われ、絶縁保護されている分扱いやすい一方、接続子ごとに定格電流が決まっています。ニチフのカタログではCE1が7A、CE2が12A、CE5が17A、CE8が23A(定格電圧300V)です。

圧着端子の種類(端子台につなぐ)

裸圧着端子は電線の先に付けて、端子台や機器のねじに固定する部品です。JIS C 2805が裸圧着端子として規定するのはR形(取付孔1つ)とRD形(取付孔2つ)で、Y形とTC形はメーカーの標準品になります。

R形(丸端子)

裸圧着端子R形
裸圧着端子R形

R形はブレーカーや機器など、主に電源配線で使う端子です。輪が閉じていて抜けにくいので、危険性の高い箇所はY形ではなくR形を選びます。一方で端子台のねじを一度外さないと付けられず、作業性は落ちます。

Y形(Y端子・先開形)

裸圧着端子Y形
裸圧着端子Y形

Y形は計装機器やリレー、信号線の端子台など弱電の箇所で使う端子です。ねじを緩めるだけで着脱できる反面、先が開いた形状のため抜けるおそれがあります。

TC形(棒端子)

TC形はより線を1本の棒状にまとめて、差し込み式の端子台や機器につなぐ端子です。制御盤でコンセントを配線するときにも使います。近年増えている差し込み式機器向けのフェルール端子(DIN 46228)は別製品で、専用工具も違うので取り違えないようにします。

絶縁被覆付の端子とスリーブ

絶縁被覆付き圧着端子
絶縁被覆付き圧着端子

裸圧着端子や裸圧着スリーブには絶縁被覆付のものもあります。役割は短絡防止と、細い電線の急な曲がりを防ぐ保護です。圧着工具は絶縁被覆付用を使い、裸端子用の工具で圧着してはいけません。グリップの色は目安にならないので(JISが定めるのはリングスリーブ用の黄色だけ)、本体の用途表示と品番で確認します。

サイズ表記の読み方

R形・Y形・P形・B形の数字は、適用電線の呼び断面積(mm²)です。R2-4のように2項ある端子は、JIS C 2805で第1項が適用電線の呼び断面積、第2項が使用ねじ径と決まっています。つまりR2-4は「呼び2の電線用・M4ねじ用」の丸端子です。

呼び 電線抱合範囲(より線、mm²) 主な電線サイズ
1.25 0.25〜1.65 0.5sq・0.75sq・1.25sq
2 1.04〜2.63 1.25sq・2sq
5.5 2.63〜6.64 3.5sq・5.5sq
8 6.64〜10.52 8sq
14 10.52〜16.78 14sq
22 16.78〜26.66 22sq
38 26.66〜42.42 38sq
  • P2・B2。 数字は端子と同じ呼び断面積で、P2・B2とも1.04〜2.63mm²の電線に対応します。P形は束ねた電線の合計断面積で選びます。
  • E小・E中・E大。 リングスリーブは単線の組合せで選びます。1.6mm×2本は小(圧着マーク○)、1.6mm×3〜4本や2.0mm×2本も小(マーク小)、2.0mm×2本+1.6mm×1本は中です。
  • CE1・CE2・CE5・CE8。 数字は呼びで、束ねた電線の合計断面積がCE1で0.5〜1.75mm²、CE2で1.0〜3.0mm²、CE5で2.5〜6.0mm²、CE8で4.0〜9.0mm²です。

抱合範囲の値はニチフのカタログ値です。

選び方

  • 端子台につなぐか、電線同士をつなぐか。 端子台のねじに固定するなら圧着端子(R・Y・TC)、電線同士なら圧着スリーブ(P・B・E・CE)です。
  • 抜けてはいけない箇所はR形。 電源配線やブレーカーはR形、計装・信号線で着脱が多い箇所はY形を選びます。
  • 直線に延長するならB形、束ねるならP形。 複数本や太さの違う電線は、断面積の合計がスリーブの呼びの範囲に入れば圧着できます(同じ材質・近い線径に限る。JIS C 2806)。
  • 屋内配線の単線はE形、機器内の細い被覆線はCE形。 CE形は定格電流の範囲内で使います。
  • 工具は端子の区分ごとに専用。 裸端子用・絶縁被覆付用・リングスリーブ用・CE用に互換性はなく、違う工具で圧着すると抜けや発熱の原因になります。突起した刃の一点で潰す圧着工具に対し、名前の似た圧縮工具は両側から押し込んで周囲を均等に潰す別物です。

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参考資料

  1. JIS C 2805:2010「銅線用圧着端子」
  2. JIS C 2806:2003「銅線用裸圧着スリーブ」
  3. JIS C 2807:2003「絶縁被覆付閉端接続子」
  4. JIS C 9711:1997「屋内配線用電線接続工具」
  5. ニチフ 総合カタログ(裸圧着端子R形、裸圧着スリーブP形・B形、絶縁被覆付閉端接続子CE形)

更新履歴 2026-09 スリーブ(P・B・E・CE)を先頭にした早見表、サイズ表記の読み方、選び方を追加。Y形・TC形がJIS C 2805の種類表にない点、CE形の定格電流・電線抱合範囲を追記。図・書籍は変更なし。

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